ヨガの小路を散歩して

アシュタンガヨガの練習日記、ヨガや旅のことなど綴っています

2回目の「グルジ」

最初に読んだのは2年前・・・。

そしてようやく今回2回目という、、、ナマケモノ読書。

だってぇ~800ページ以上あるんだもん。(←言い訳でしかない)

 

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面白いな~と感じたのは、2年前と今回の印象がちょっと違うこと。

2年分のプラクティスが積み重なった結果・・・と思いたい。

(単に飛ばし読みしたから、、、とかじゃなく)

 

今回読破した後に残ったのは“スピリチュアルなプラクティス”と“呼吸のパワフルさ”。

アーサナに囚われずに、呼吸を使ってスピリチュアルなプラクティスを積みなさい、という印象です。

 

毎日プラクティスしていても、外側のアーサナに囚われていては、All is NOT comingらしい。

出来る、出来ない・・・そこばかりにフォーカスしていてはダメで、呼吸を聞きなさい、と。

 

インタビューを受けていたのは、皆んな有名なプラクティショナーです。

長年の自身の練習の積み重ねから得られた言葉の一つ一つは、とっても力強くて惹きつけられます。

どうやってアシュタンガと出会って、パタビジョイス師の元で練習し、そこから得た自分の中のアシュタンガにおける解釈を沢山語ってくれています。

それは私みたいに「ピー(泣)、スプタがどうしても出来ないよ~」とか言ってる薄っぺらいモンじゃない。

 

呼吸とはいかにパワフルであるか、練習とはいかにスピリチュアルであるか、アシュタンガの素晴らしいシステム等々、熱い言葉。

 

呼吸はエネルギーであり、アーサナはそれを使って神に気づくツール、もしくは本当の自分の魂を見つける道具であると。

だから、細かいテクニックばかりを追い求める姿勢では、本来パタビジョイス師が伝えようとしていたものは掴めないよ・・・と。

 

まだヨガがメジャーなアクティビティの時代ではなく、アヤシイ感を醸し出し&スピってる系だけがちょっと知ってるような時代、、、

よくもまぁ、こんなに素敵な人々が集まったのね。

今みたいにネットでレジストレーションじゃない。

色々な手段でマイソールにたどり着き、街でパタビジョイス師を知っている人を探し、住所を見つけて突撃訪問方式。

1日午前と午後とプラクティスして・・・今では考えられない厳しさもあったのだろうな~。

なんだかとってもハードだけど、グルジや練習生同士が家族的な付き合い方が出来た一番キラキラしてた時期なのかも。

今は大人数過ぎて絶対無理だもんね。

 

その人達がグルジの元を離れても指導やプラクティショナーとして経験を積み、そして後輩たちを育ててて、今の爆発的な人気になったんですもんね。

彼らは皆んな、グルジとのプラクティスはスピリチュアルなもので、アーサナの一番大切な事は呼吸である、と言っています。

それが神髄。なんだかそういう境地にたどり着けるのかな~・・・私。 (‘ω’)

 

ジョンスコット氏のインタビューの中でも、パタビジョイス師は「息を吸う事は、神を受け入れること。息を吐く事は、神に与える事」と言っていたと語っています。

うわー!まずはもっと呼吸大切にしなきゃ。

呼吸で入って、呼吸で出る感覚…パタビジョイス師は「1つのアーサナを理解するには1万回練習しなさい」とおっしゃってたそうです。

 

シャラート師のインタビューもかなり興味深い内容でしたよ。

師の存在しない、自分で作りだした〇〇ヨガ等、新しく名前を付けてやっているのは邪道だ!みたいな・・・

パランパラで、ヨガの神髄を師から伝授されたものだけがホンモノだ、と。

多分西洋のヨガに対して、もっとスピリチュアルであるべきと警鐘を鳴らしているかも・・・とも思いました。

ハンドスタンドやスコーピオンをすることがヨガじゃないからねって、よくおっしゃってますしね~。

 

本では持病を抱えて、ヒーラーとしてのグルジを頼ってきた人もいます。

そういう人たちをぜ~んぶ相手にして、カスタムメイドのアシュタンガヨガをやっていたそうです。

強い意志とヨガに対する真摯さが伝わります。

自分の師のクリシュナマチャリア師から受継いだヨーガを、正しく後世に伝える事に人生を捧げたような人だと書かれています。

 

そして今1番しっくり来た、今の私レベルで理解出来るのは、最後のニック・エバンス氏のインタビューの一節。

「結局のところ、優しく、親切な愛すべき人になると言う事であり、それが練習の目的であるはずです(中略)。人間は誰しも弱く、限界があり、失敗をします。しかし、馬から落ちるたびに、謙虚と愛を持ってまた馬に乗りましょう。本当にそれを続ければ、そんなに間違った所には行きません」

 う~沁みるぜ・・・。

なんか、私、大丈夫な気がするっ。(←勝手に一人ポジティブ)

 

初めて読んだ時は、グルジの人に愛される人柄と、プラクティスに対する厳格さが印象に残ってたんだけど・・・。

今回はプラクティスにおけるスピリチュアルな部分と、呼吸だな。

なんか、そうありたいな・・・と。

 

少しずつ練習を重ねた数年後に、再度読み直してみたい1冊。

きっとまた違う面が見えてくる気がします。