週に1回だけ受け持つ、ヨガクラスでの出来事。
アンジャネアーサナをクラスで良く取り入れています。
股関節のストレッチにもなるし、胸を開いて気持ちいい、好きなポーズの一つ。
悩み事が一つ・・・。
ほぼアライメントは整っているのですが、首だけ「ポキっ」と折って、上を向いてしまうクセのある方がチラホラ・・・。
もともと肩凝りで肩関節あたりが硬い方も多いのですが、力を抜いて首をポキっと上向きになる方が気持ちいい。
普段の生活で真上を見る事も少ないから、解放された気分になるのよね~。
でも、首の後ろが詰まり+肩が上がって、アライメントとしては修正したいところ。
これがなかなか伝わらなかった・・・。
自然なカーブの角度で良いのですよ、と説明しても変に首を力ませて辛そう。
胸を高く上へ引き上げると言っても、胸椎が硬いので伝わりにくい、お腹も抜ける。
正面を向いたままだと、首は自然に伸びますが解放感はイマイチ・・・。
なかなか体の感覚や正しい自然なポジションを分かってもらうのは難しい・・・。
クラスの終わりに首の角度を色々説明していたところに、救世主!
オーナーさんが、助け船。
普段は子供向けにバレエや体操を指導されていて、ヨガクラスでは受付等を引き受けてくれる頼もしい存在。
「あのね、“さんま”って教えているのよ、子供達には」
思わず「さんま??」と聞き返してしまいました。
そう、魚のサンマ(秋刀魚)です。
なぞかけ問題みたいでしょ。
思わず「そのこころは?」と言ってしまいそう(笑)。
説明はこうでした。
“スーパーで売っているサンマを思い浮かべて。
発泡スチロールに沢山入ってて、ビニールに1匹ずつ自分で入れるタイプ。
そのサンマを掴んだ時、胴体を掴むでしょ。
その時、頭ってポキって横には折れ曲がってないでしょ。
骨がずっと通ってて、自然な柔らかいカーブで胴体と頭が一体になってる。
あれよ、アレ。“
な~る~ほ~ど~!!!!!
イメージが掴みやすく、分かりやすいズバっと解説。
一緒に聞いていた生徒さんも「そっかぁ~、これから自分がサンマになったつもりでやってみます!」と。
具体的に説明したり、身体を触って角度を教えるより、簡単に理解できたようです。
そりゃ、そうだ、私もそれから時々サンマになるもん。
プラクティスの途中
ウトゥカタアーサナ
ヴィラ1
・・・ついつい、首をポキっと上向きにしたくなる。
その時に、私は、サンマになってます(笑)。
疲れた時のアップドック
・・・がんばれ、サンマ。
周りに人には、私がサンマになっているなんて想像もつかないでしょう。
あっはっは。
せっかくなので、自分のクラスでも堂々とパクって披露してます。
「あのね、そこはサンマになったイメージで」って(笑)
指導力とは、いかに美しい身体を見せるかではなく、生徒さんにズバっと届く言葉選びだな、、、と思いました。
いくら正しいアライメントを見せても、その通りに自分の身体で再現できる生徒さんは少ないです。
だからこそ、分かりやすく、イメージや実感を乗せた言葉の力が必要なんだなぁ~。
私のマイソールの先生方もそういう表現がとっても上手い。
一つの説明に対して、何通りも例えを持っていて、人によって響く言葉を選んで説明しています。
前屈時にお尻が力む&骨盤が前にスライドしやすい私には
「洗ったばかりの、水でどっしり重たくなった洗濯物が、床にどさっとあるイメージで、お尻を重たく根付かせて」
なぜかこれでピンとキタ、私(笑)。さすが先生、ピンポイント攻撃でした。
他の人には別の表現でしたよ。
女性は特にイメージでモノを捉えやすいと聞きました。
私ももっとレパートリーを増やして、それぞれの生徒さんに響く言葉が選べるようになりたいなぁ~。