ヨガの小路を散歩して

アシュタンガヨガの練習日記、ヨガや旅のことなど綴っています

『メディカルヨガ ヨガの処方箋』 ティモシー・マッコール

またヨガの本を1冊。

『メディカルヨガ ヨガの処方箋』

2007年とちょっと古いですが、読み応えあります。

しかも本自体も大きく厚い。(ノートパソコンサイズのやや大き目なサイズ、500ページくらいあります)

 

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身体や心に起きる諸症状に対して、どういうアプローチで緩和する事ができるかにフォーカスした内容です。

腰痛、うつ病、高血圧、不眠症等々、大体よく身体に起きる悩みです。

そして、西洋医学ではなかなか解決が難しい病名でもあります。

 

面白いなと思ったのは、やっぱりポーズ云々よりも、心に作用する事から身体の症状を緩和するアプローチが多いこと。

まずは無理のない範囲で始めて、心が少し前向きになったり、継続したいと思える状態へ持って行くこと。

そして継続するうちに症状が緩和され、回復へ向かっていく事。

東洋医学の考え方に近いですよね。心と身体は繋がっているのですね。

アーユルヴェーダの教え等を参考にしているからかもしれません。

 

難しいポーズや正確なアライメントというよりは、諸症状を抱えたまま、ケガが無いようにモディファイしたアライメントで、深く呼吸をして穏やかな心へ導くようなアーサナを取っています。

アイアンガーのように沢山プロップスも使いますし、人によっていろいろなサポート器具を使って、同じアーサナでも症状によって個々にアライメントが違う場合もあるようです。先生の力量がとっても大切。

 

ほんと、難しいアーサナなんてしなくて良いんですよ、それでも十分身体へ良い影響を及ぼします。

ただ座って、呼吸を深く行うだけでも良いのです。

要は、それで良いんだよ・・・と心を緩めて、身体をリラックスさせてあげる事がまず最初の一歩。

それからなるべく継続して長期間続けられるようにすること。

身体が少しずつ慣れて、楽にアーサナが出来るようになってくると、心も前向きになって相乗効果。

 

本当に必要なヨガって、こういう人たちに向ける、こういうヨガだよね、、、なんて思いながら読みました。

 

元気な人の健康を保つのもとても大切だけどね。

ちょっと不調を抱えて、医者でも改善されず、ストレスフルだし不安・・・こういうものを抱えた人は実は多いのでないかと思います。

その人達に寄り添って、ちゃんと解剖学、医学的な観点から治療としてアーサナを処方します。

 

その分インストラクターもかなりの力量が求められます。

症状だけでなく、日ごろの習慣、癖、考え方など色々な面からアーサナを判断して、その人に合わせて処方する。

そして継続しながら微細に調整していく。

今の私には・・・全然無理なレベル *1

 

でも、そういう人に寄り添えるヨガできたら幸せだよね。

クラスを通して一緒に良くなっていくみたいな、、、、そういう指導が出来るような人って尊敬しかないです。

 

なんか自分のヨガクラスの薄っぺらさを感じてしまった・・・(´・ω・`)

もっともっと勉強が必要なんだろうな。

出来る事から一歩ずつだね。ワープはないのだよ、、、笑

 

ちなみに、この本は重いので、持ち歩けませんので、自宅ONLYです。

寄り添えるヨガをしてみたい人は一読オススメします。

プライベートレッスンを持っている方も、もしそういう諸症状を持ってる方が居たら是非読んでみてください。

 

誰よりもシークエンスを面白くとか、独創的なポーズとか、ハイレベルなアーサナをキレイにとか、、、そういう方向へ走りがちなヨガから立ち止まるのもたまにはいいかも。

 

ヨガの可能性がまた一つ広がっていきます・・・無限大なんじゃね?? 笑。

*1:+_+